イタリア旅行記(10月11日)

■ 10月11日(土)
今日は、サンマルコ広場周辺にあるドゥカーレ宮殿、サン・マルコ大聖堂、大鐘楼辺りをぐるっと回ろう!という予定にしておりました。宮殿はちょっと並ぶこともあるので、9時のオープン前に並んでおくほうがよし、とガイドブックにありましたので。7時起きです。
それでも8時間は寝たよー!
ええ。相方君には寝すぎだったようです(爆)
ベッドにもよるんですが、寝すぎると相方君は腰が痛くなっちゃうので。移動で長時間座っていたことも重なったのかとは思いますが、久しぶりに激しく腰痛。
なので、ゆっくり行動にしようね、と決めまして。朝食をとった後、とりあえず広場のほうへ向かいました。
外はピーカンの晴れです!
ホテルに来たときは運河から入ってきたので、道路に面した玄関から出て、こっち?と地図を見ながら、すでにうろうろ。
「きっと、こっち!」と相方君が細い路地に入っていきました。
ちょっと薄暗くて、えー?大丈夫ー?とか思ったけど。路地を出ると、サン・マルコ大聖堂の横に出ました。
おおおっ! すげぇ! 大きいっ!
思わず見上げたまま、歩いて行くと。サンマルコ広場です! 大鐘楼です! 人がいっぱいです!(笑)
角を曲がって、宮殿の方へと進み、列に並びました。思ったほど列は長くなくて、20分ほどで入れました。
ドゥカーレ宮殿は、ヴェネツィア共和国総督邸・総督府だった建物。住居部分と政務を行った部分とがあります。
最初は外にある回廊に使われていた柱やレリーフ。1本1本、違う柄になってんだ・・・(苦笑)
中庭に出ると、隣のサン・マルコ寺院と繋がっている感じになってます。サン・マルコ寺院が元々は総督邸の礼拝堂として建てられたかららしいです。
2階から3階へと上る階段の前で、人がたくさん溜まってて。何があるんだろう?と覗くと、天井が豪華絢爛。みんな天井を撮影してました。
そこからは、壁画とか、天井だとか。徐々に豪華さが増していきます。
ガイドとか借りなかったので、正確かはわかりませんが。多分、政務を行ったであろう大広間は、煌びやかー!
隣の控の間もすごかったですが。絶対に、階級の低い者を圧倒するために作っているとしか思えない・・・。それくらい、圧倒的でこっちが萎縮してしまう。敵わねーよ!って思っちゃう。歯向かう気力、なくなっちゃう。
その後の順路で、武器の展示とかもありまして。
薄暗い通路になっていくなぁ・・・と思っていたら、そこが溜め息橋でした。運河を隔てて、総督府と牢獄がこの溜め息橋で繋がっているんです。総督府で判決を言い渡されて、橋を渡って牢獄へ連れられる時、橋の小さな窓から見える運河の光景に、囚人たちは溜息をつく・・・・というのが名前の由来。
確かに、牢獄だと窓すらないわけで。最後に見る美しい景色・・・ってわけです。

ひと回りして、宮殿を出ましたら、何だかんだと11時半くらいでした。
相方君の腰の具合もあるので、昼食を兼ねて一旦、休みますか?と、移動開始。
サン・マルコ広場は、L字型になってます。海に面した部分が小広場。あと、回廊で囲まれたようになっている奥の部分が台形広場と呼ばれているそうです。
宮殿の入口は海に面したところにありましたが、出口はL字のちょうど角の部分、サン・マルコ寺院の横になってました。出ると右手にサン・マルコ寺院。正面が大鐘楼。左手が小広場で海まで続いており、右前方が台形広場となります。
見えるものをかたっぱしから、撮影隊(笑)
お昼は、絶対にここ!と決めてた、カフェ・フローリアンです。台形広場の回廊部分にあるヴェネツィアに現存する最古のカフェで、カフェ・ラテの発祥店です。
回廊を歩いて行くと、何ていうか、線路のガード下のように小さく区切られたお店の玄関が並んでいます。カフェ・フローリアンらしき入口もいくつか見えて。え、ここ、入っていいの?みたいなよくわからない感じ。
他のお客さんを見ていると、席に座ると、店員さんが注文を聞きにきてくれる感じ。なるほど。
んじゃ!と、店内に着席。黒いパンツに白いジャケット、蝶ネクタイ!という、いかにも!なオジサマな店員さんがメニューを持ってきてくれました。
サンドとカフェ・ラテを注文。サンドは「野菜が多そうなヤツ」って選び方してます(笑)
観光客が多いので、気軽に撮影もしてくださり。珍しく、人物入りの写真が残りました(笑)
>旅の道中で、人物入りの写真って、3枚くらいだった?
店内だけでなく、広場の方にも席が設けてありまして。12時になりますと、生演奏が始まりました。
ちょうど、私たちが座った場所は、演奏隊の真後ろで。準備しているのとか、まじまじと見ちゃいました。

一休みしまして。サン・マルコ寺院の見学に向かいました。
ここも並ぶよー!とのガイドブックの記述がありました。確かに列は結構、伸びてましたけど。10分もかからずに入ったんじゃないかな? 向こうの方は、列の並びもルーズですね。日本だと「○列ずつに並んで前に詰めてください!」って感じですけど。あまり近付きすぎると、スリとかあいそうだからなのか。間隔が開いてました。
入口を入って、本来ならば正面の聖堂へ向かうべきなのですが。
ARIAにありました「広場を見下ろすお馬さん」のところへ行きたかったので、右手にある階段を上ります。上へ登るのは有料になりますので、4ユーロ支払って屋上にあるバルコニーへ。出たところがお馬さんのお尻でした(笑)
怪しくお尻を撮影している観光客です(爆)
もちろん、広場も一望できます。陽を浴びて温かーいv

内部は博物館になってまして、タペストリーなどが展示されていました。天井のモザイク画もバックがほとんど金色です(苦笑)
私、宗教のこととかよくわかってないのですが。この辺りはキリスト教なわけで。寺院といえばキリストを祀るものだと認識していたのですが。それだけではないようですね。
このサン・マルコ大聖堂も、福音記者マルコに捧げられた聖堂とのこと。英語の授業で、新約聖書は一通り読んでいたりします(覚えている、とは違うよ)。マルコ福音書ってあったねぇ・・・って程度(爆)
旅の途中・ヴァチカンでエアメールを出そう!という野望は、ガイドブックの受け売りなんですが。そんなことを考えていたので、お土産コーナーにあった絵葉書をチェック。1枚0.5ユーロくらいで売られてます。写真が美しく撮られているものをチョイスしつつ、ネタモノ(アクア・アルタと呼ばれる高潮時の広場の写真とか)も仕入れてしまいました(笑)
下の聖堂に戻り、奥へと進んで行くと、もう1箇所、有料になっているゲートがありました。その奥には「秘宝」がある・・・とかで。どうする?と相談し、入ってみることに。
正面からは見えないように置かれていて、ぐるっと回り込んでみると。「金の衝立」と名前がついているとおり、金ピカの縁取りに、沢山の宝石が散りばめられてます・・・!
うわっ。何、これっ?
はーーーっと溜息ものです。これを見るための2ユーロかぁ(笑)
うん。でも、2ユーロ分の価値はあるよ!

サン・マルコ大聖堂を出たところで、2時過ぎくらいだったでしょうか。
実は、次の日にオペラを予約していたのですが。ヴェネツィアで有名な劇場はフェニーチェ劇場というのがあるのですが。そこかな?と思っていたら、違う劇場でして。ガイドブックとかに載ってなかったんです。予約したときに貰っている地図だけだったので、場所がちょっと不安。
ただ、有名なリアルト橋から近いようなので、リアルト橋を観にいくついでに、事前チェックしておきましょうということで、街の中へと踏み込んでみました。
ヴェネツィアの街は、小道を「カッレ」と呼び、ちょっとした広場を「カンポ」と呼びます。たいてい、現在地を表すように、○○カンポなんて、看板があります。また、道路標識じゃないけど。「サン・マルコ広場はこっち」といったような看板もよくあります。
目指すリアルト橋も有名なスポットなので、手にした地図と、看板を追いながら歩いていきます。まぁ、人通りにあわせて進んでいけば、だいたい出れるんだけどね(笑)
サン・マルコ広場から、リアルト橋へ向かう通りは、どうやら本島1番の繁華街になるようで、ブランドショップからお土産屋さんまで、色んなお店が並んでます。ウインドーショッピングしながら、ぽてぽて歩きます(人が多くて、さくさくは歩けない)。

「あ、こっちー!」と目的のリアルト橋に到着。ここもすごい人混みです(苦笑)
てっぺんまでのぼったら、花嫁さん・花婿さんが記念撮影されてました。おおおっ。すごい遭遇!
橋にのぼってしまっては、橋の写真は撮れないので(笑)
川沿いの道におりて、写真撮影。ちょうど、下をゴンドラが通った瞬間に撮るのがポイントですねv
橋のど真ん中に、広告の垂れ幕があって、ちょっと情緒が・・・なんて思いましたが。まぁ、それはそれでお愛嬌なのかしらね。

さーて。ここからが劇場探し。
しかも「中心部詳細地図」からはみ出てしまうので、感頼り、とも言います。途中、歩き疲れたこともあり、そこにあった教会で休憩させてもらいました。
教会を出て、大雑把な地図で「どこか、この辺りで右に曲がれば行けそうなんだよねー」と言うことで。目印という意味でも、その教会の角で右に折れて入り込んでみました。
合言葉は「レッツ・迷子!」
迷子になってもいいじゃないー!というくらいの気安さで入って行きましたが。
どんぴしゃ!でした。ふふふ、野生の感は当たるのよ!!

場所もわかったし、広場周辺に戻りますか?ということになり。
来た道を戻ってもいいのですが。地図で見たところ、L字型に進んできたから、四角形の要領で逆のL字型に進めば広場に出れるよねー?ということで。来た道よりは、未開の道を進んでみよう!と、歩き始めました。
さすがに、大通りから逸れていることもあり、人気もほとんどなく。
逆側から人がくると、ちょっとびくついてしまったりもしましたけど。危険だ!と散々言われていたから、ついつい疑ってかかってしまいがちでした・・・。ごめんなさい。
そうやって歩いていると、ほんとにカッレを少し行くと必ずカンポがある・・・っていうリズムで。
うわー、灯里ちゃんを地で行ってるー!なんて思ってみたり。
ここに住んでいる人たちの普通のおうちなんだろうなーって感じの生活感があったり(洗濯物とか/笑)。これはこれで、中々、楽しかったです。

夜はゴンドラクルーズを予約しておりました。夕食付のコースにしたので、少しホテルで休憩してから、集合場所に向かいました。
朝にドゥカーレ宮殿の入口で並んだところを通り過ぎ、もう少し海沿いに歩いていったところに、ゴンドラの船着場がありました。青いゴンドラさんがいーっぱい並んでます。
わーいv あれに乗るんだね〜♪
同じコースを予約していたのが4組いたようで。2組ずつわかれてゴンドラに乗り込みました。
私たちが乗ったゴンドラには、アコーディオンを持った伴奏者の方と、カンツォーネの歌い手さんも乗り込み。二艘並んで船着場を出発。
ゴンドラは外洋に面した船着場に泊めてありました。
バックで船着場から出たときは、さすがにかなり揺れてました。でも、溜息の橋がある運河に入ってしまえば、波はほとんどなくてゆったりと進んで行きます。
ゴンドラの漕ぎ手は「ゴンドリエーレ」と呼ばれています。涼しい顔で漕いでいるように見えますが、間近で見ていると、結構、力がいるようです。男性の仕事だっていうのがわかりますね。集合場所だったところは、ゴンドリエーレさんも集まって話とかしてましたが、体格のいい人ばかりでした。
狭い運河は、二艘縦に並んでましたが、広いところでは横に並んだり。
アコーディオンの演奏で、カンツォーネを歌っているので、橋の上にいる人とか、横の道を歩いている人とか。立ち止まって見ています(照) 歌が終わると、私たちと一緒になって拍手してたり。
ゴンドリエーレの方とかも、知り合いを見つけると話しかけていたりして。ルーズというか、おおらかというか。陽気なイタリアンって感じでしたね。
細い運河を進んで行くと、さっき通った裏路地のように、地元の方々のおうちの裏・・・みたいなところもありました。それぞれの家にボートが横付けしてあったり、パリーナが立ってたり。マイカーならぬ、マイボートなんだね。
クルーズは30分ほどでした。船着場周辺に戻ってきまして船をおります。

予約の際、食事付・食事無を選べたのですが、私たちは食事付にしてました。
船をおりてから、少し歩いてお店に向かうことに。食事無の方々とはここでお別れ。ご挨拶しているときに、ハッとストールが無いことに気付きました。普段はあまり使わないのですが。水の上に出ると寒いかな?と、肩にかけてきたんだけど。いつの間にか無くなってます(爆)
「船着場に戻らず、次のお仕事に行ってしまう場合もあるんですよ・・・」と、ガイドさんが言ってましたが。船着場に行くと、ゴンドリエーレの方がいらっしゃいました。泊めてある船を見にいってくれたんですが。何艘も並んで泊めてあるゴンドラを、ひょいひょいと飛び移って行かれまして・・・。外洋だから波でかなり揺れてるんですが。すごいバランスです。
ストールは、しっかりと座ってた椅子のところにありました。「グラッチェ!」と受け取ってお別れしました。
路地を入っていったところにあるトラットリアに案内していただくと、他にはお客さんがいなくて。「こちらの人たちは夕飯が遅いんですよー」と。確かに帰る頃にはお店もいっぱいになってました。
朝食はホテルのバイキング形式だったし、ランチもカフェでサンドを食べただけだったので。何気に、まともなイタリアンなお食事は初です。
アンティパスト、プリモ(1の皿)、セコンド(2の皿)、サラダ、ドルチェ・・・となるのが、正式なコースなようで。
「絶対に、お腹いっぱいになる」とガイドにも書かれてました(笑)
ヴェネツィアといえば、魚介料理!とのことで。アンティパストも魚介類のマリネ・・・だったんだけど。えと量がね(苦笑) K姐さんならこれだけでお腹いっぱいかも(笑) プリモはリゾットでした。魚介の出汁を吸ってて、美味しいーーv
何だかんだと、ドルチェまでしっかりいただきました。
お店のランプに、ランプシェードとしてレースがかけられてました。ヴェネツィア本島の沖にブラーノ島という島があり、ここがヴェネツィアンレースの島だそうです。今回は行けなかったんだけど。昼に歩いた通りにも、レースショップとかありました。細かなレースになると、ついつい飾っておきたくなるけど、こうやって生活に根付いているのは、ステキですよね。

ガイドの方は食事の前に、別会計になる飲み物の注文を伝えてくださったところで帰られましたので。食べ終わればそのままホテルに戻ることになります。
地理的に、トラットリアとホテルは近そうだし、路地を進んでもよかったんですが。夜はあまり怪しいところに入り込まないほうがいいだろう・・・ということで、船着場の方に出てから、サン・マルコ広場経由で戻りました。
でも。おかげで、広場の夜景を見ることができましたよv
手ぶれ、どんとこい!で、相方君も写真を撮ってました。

あ。その前に。明日はヴェネツィアングラスの島、ムラーノ島(レースの島と似てますが違います)へ行くことにしてます。ヴァポレットと呼ばれる水上バスで行きます。乗り場が今回のゴンドラの船着場近くなので、そこでヴァポレットの時間もチェックしておきました。

ホテルに戻って、今日も早めに就寝でーす。

TOP旅録TOP次へ